深夜二時のラーメンは、だいたい思想
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Gusha「最近さ、“朝活”って言葉見るだけでちょっと負けた気分になるんだよ」
Kenja「知らないうちに戦ってたの?」
Gusha「だって朝五時に起きて、白湯飲んで、本読んで、ランニングしてる人とかいるじゃん。もう朝の時点で人生二周目だろ」
Kenja「SNSの見過ぎだよ」
Gusha「こっちは深夜二時にラーメン食って、“今から集中するぞ”ってとこなのに」
Kenja「その集中、だいたい動画見て終わるだろ」
Gusha「でも夜って、なんか脳が自由にならない?」
Kenja「まあ、静かだから集中しやすい人はいるね」
Gusha「そう! 昼って全部うるさいんだよ。メール! 電話! 宅配! “今日中でお願いします”! 夜は誰も俺を探してない」
Kenja「言い方が逃亡犯なんだよ」
Gusha「深夜のコンビニとか行くと、“今、生き残ってる人間だけがいる”感じしない?」
Kenja「何その終末世界」
Gusha「わかるって。あの静かな駐車場でさ、ラーメン待ってる時間、“俺の人生これでいいのかな”って急に考えるの」
Kenja「ラーメンの待ち時間に背負うテーマじゃない」

Gusha「でも朝型の人って、ああいう時間ないだろ?」
Kenja「いや、あると思うよ。朝四時とかに」
Gusha「朝四時はもう希望が強すぎるんだよ。鳥いるし」
Kenja「鳥で希望を測るな」
Gusha「夜は違うんだよ。“まあ今日ダメでも、まだ続くか…”って空気がある」
Kenja「それは少しわかる」
Gusha「あら?」
Kenja「夜って、“終わったあと”の時間だからね。誰かに急かされにくい」
Gusha「だろ? 朝は“始めろ!”って感じするけど、夜は“好きにしろ”なんだよ」
Kenja「でも、そのまま生活崩れる人も多いからな」
Gusha「そこなんだよ。夜型って、自由と引き換えに全部ズレる」
Kenja「食事も睡眠もね」
Gusha「あと謎の自信」
Kenja「一番危険だ」
Gusha「深夜三時くらいに“俺、店できるかもしれない”とか思う」
Kenja「朝見たら絶対無理なやつ」
Gusha「メモ帳に“ラーメンと哲学の融合”って書いてあった」
Kenja「ただの深夜テンションだよ」
Gusha「でもさ、不思議なのが、朝型の人ってちゃんとしてるのに、ちょっと羨ましくて」
Kenja「うん」
Gusha「夜型の人って、ちょっと壊れかけてるのに、妙に魅力あるんだよ」
Kenja「偏見だなあ」
Gusha「いや、“朝七時から散歩してます”より、“夜中に曲作ってました”の方が、なんか物語あるじゃん」
Kenja「それはイメージに引っ張られてる」
Gusha「朝型は健康。夜型はロマン」
Kenja「雑すぎる分類だな」
Gusha「でもKenja、お前さっき“少しわかる”って言ったよな?」
Kenja「……まあ、たまに夜更かしすると、変に頭冴える時ある」
Gusha「ほら!」
Kenja「ただ、その次の日ずっと後悔する」
Gusha「でも、その一瞬だけ、“世界のノイズ消えた感覚”ない?」
Kenja「……ある」
Gusha「だろ? あれなんなんだろうな」
Kenja「脳科学的には集中しやすい条件とか説明できるんだろうけど」
Gusha「でも説明された瞬間、ちょっと冷める」
Kenja「面倒くさいな、お前」
Gusha「俺は、“夜にしか出てこない自分”っていると思うんだよ」
Kenja「……まあ、朝の自分とは別人みたいな感覚はあるかもね」
Gusha「な? 結局、人間って一種類じゃないんだよ」
Kenja「急に深いこと言い始めたな」
Gusha「だから俺、これからも深夜にラーメン食う」
Kenja「そこは改善しろよ」
Gusha「でもお前も今ちょっと食いたくなってるだろ?」
Kenja「……しょうゆなら」
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