一口目だけ、時間の流れが違う
飲み物は最後まで同じ味のはずなのに、なぜか最初の一口だけは特別に感じる。その数秒は味だけではなく、自分の状態や一日の始まりを受け取っている時間なのかもしれない。
飲み物は最後まで同じ味のはずなのに、なぜか最初の一口だけは特別に感じる。その数秒は味だけではなく、自分の状態や一日の始まりを受け取っている時間なのかもしれない。
風鈴は温度を下げるわけでも、何かを運ぶわけでもない。それでも毎年聞きたくなるのはなぜなのか。役に立たないようで残り続ける音。
使うか分からないのに、なぜか捨てられない紙袋。実用品なのか思い出なのか曖昧な存在。
おにぎりを包んで、髪を巻いて、気づけば枕にも敷いていた。便利というより、“静かに生活になじむ感じ”が妙に心地いい。
奈良時代から続くただの布。なのに、汗を拭く感覚も、風呂上がりの「あ〜…」も、今とあまり変わっていない気がしてくる。
「一枚だけ」のつもりだった手ぬぐいが、いつの間にか増えていた。便利だから、だけでは説明しきれない、“静かな良さ”。
手ぬぐいは「全部持っていかない布」。その少しの余白が、なぜか心地いい。納得しきれないのに、気づくと惹かれている。