「とりあえず」は全然とりあえずじゃない
「とりあえず」は曖昧な言葉に見える。でも実は、決断を先送りするためではなく、動き出すための言葉なのかもしれない。
「とりあえず」は曖昧な言葉に見える。でも実は、決断を先送りするためではなく、動き出すための言葉なのかもしれない。
印鑑の横に置かれた試し押しの紙。何度も失敗するためだけに存在する。本番より先に失敗を引き受ける。
風鈴は温度を下げるわけでも、何かを運ぶわけでもない。それでも毎年聞きたくなるのはなぜなのか。役に立たないようで残り続ける音。
コンビニコーヒーなんて全部同じだと思っていたGusha。でも、深夜のローソンで飲んだ一杯から、少しずつ感覚が変わり始める。味だけじゃ説明できない“あの感じ”を巡る。
おにぎりを包んで、髪を巻いて、気づけば枕にも敷いていた。便利というより、“静かに生活になじむ感じ”が妙に心地いい。
手ぬぐいを眺めていると、ただの細長い布なのに妙な貫禄がある。汗を拭いたり、手を拭いたり、風呂上がりに使ったりと、昔から身近な仕事を続けてきた布だからこそ、使う側より長く生活を見てきたようにも感じられる。そんな手ぬぐいを前にすると、いつもの日用品が少し違って見えてくる。
一枚だけ試すつもりだった手ぬぐいが、洗い替えや柄違いを理由に少しずつ増えていく。四枚になったところで、使い分ければいいだけのはずだった。ところが、枚数が増えたことで、今度はどれをいつ使うのかが気になり始める。せっかく増えた手ぬぐいを無駄なく活躍させようと考えるほど、暮らしの中に妙なルールが増えていく。
手ぬぐいを使い終わったあと、なぜか妙にきれいに畳みたくなる。広げて使うものなのに、最後は小さく四角く戻したくなるのはなぜなのか。ところが、きっちり畳もうとした瞬間、ただの布だったはずの手ぬぐいが、こちらの几帳面さまで試してくる。