冷凍庫に“楽しみ”を入れると、人はちょっと強くなる
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Gusha「この前さ、楽天でバスクチーズケーキ頼んだんだよ」
Kenja「お、ついに買ったのか。どうだった?」
Gusha「なんかもう、“店”だった」
Kenja「感想が雑すぎるだろ」
Gusha「違う違う。家なのに、急に店の空気になんの。皿とかちゃんと出し始めるし」
Kenja「雰囲気に飲まれてるだけじゃない?」
Gusha「いや、コンビニスイーツって、袋開けた瞬間がピークなのよ」
Kenja「まあ、わからなくもない」
Gusha「でも冷凍で届くやつって、“待ち”があるじゃん」
Kenja「解凍時間ね」
Gusha「あれがいい。『まだかな』って見に行く時間が、もう半分スイーツ」
Kenja「犬みたいな楽しみ方してるな」
Gusha「冷凍庫開けるたびにさ、“未来の俺が喜ぶ物”が入ってんの」
Kenja「言い方だけ聞くとタイムカプセルだな」
Gusha「深夜とか特にヤバいぞ。なんか人生に保険かかってる感じする」
Kenja「チーズケーキで人生守ろうとするな」
Gusha「いや、マジで。コンビニって“今すぐ食う”しかないじゃん。でも冷凍スイーツは、“今日じゃなくてもいい”って余裕があるの」
Kenja「……あー」
Gusha「この“いつでも食える”って状態、人をちょっと落ち着かせる」
Kenja「それはあるかもな。備蓄に近い安心感か」
Gusha「そう! 甘味の防災」
Kenja「急に信用なくなったな、その理論」

Gusha「あとさ、冷凍のやつって、ちょっと高いから逆に大事に食うのよ」
Kenja「コンビニだと勢いで食べちゃう時あるしな」
Gusha「俺この前、バターサンド半分だけ食って戻したもん」
Kenja「えらいじゃん」
Gusha「成長感じた」
Kenja「そこまで低い位置からの成長なのか」
Gusha「コンビニの時代の俺だったら、一袋開けた瞬間“終了”だった」
Kenja「スナック菓子みたいに言うな」
Gusha「でも楽天のやつって、“今日はここまでにしとこう”ができる」
Kenja「満足感が強いんだろうな」
Gusha「たぶんね。あと箱が妙にちゃんとしてる」
Kenja「パッケージ大事だからな」
Gusha「あれ見ると、“雑に食うなよ”って圧を感じる」
Kenja「スイーツ側からの教育」
Gusha「コンビニは優しいんだよ。“今のお前でいいよ”って言ってくる」
Kenja「急に哲学始まったな」
Gusha「でもお取り寄せは、“ちゃんと座れ”って感じ」
Kenja「なんとなくわかるのが悔しい」
Gusha「俺、この前ちゃんと紅茶いれたもん」
Kenja「影響されすぎだろ」
Gusha「しかも検索した。“紅茶 くるくる回す意味”」
Kenja「ティーバッグの抽出な」
Gusha「知らんけど、回した」
Kenja「雰囲気で生きてんな」
Gusha「でもさ、たぶん味だけじゃないんだよな」
Kenja「どういうこと?」
Gusha「“届くまで待つ”とか、“今日はどれ食うか考える”とか、“箱開ける”とか、全部込みでちょっと楽しい」
Kenja「体験を買ってる、みたいな話か」
Gusha「そうかも。なんか、“食う”より“迎える”感じ」
Kenja「スイーツに対して言う言葉じゃないのよ」
Gusha「だから最近、冷凍庫に何もないとちょっと不安」
Kenja「依存の入口みたいに言うな」
Gusha「いや、でもKenjaも絶対ハマるって。冷凍庫に“機嫌の予備”入っとく感じ」
Kenja「……“機嫌の予備”か」
Gusha「あら?」
Kenja「……別に」
Gusha「刺さった顔してる」
Kenja「……まあ、仕事で遅くなった日に、家でちょっといいプリンあると嬉しいかもな」
Gusha「あれ?」
Kenja「ただ毎日は無理だぞ。値段もあるし」
Gusha「毎日じゃないのがいいんだよ。“今日は開けるか…”って日があるの」
Kenja「それを楽しみに働く、みたいな」
Gusha「そう」
Kenja「……なんか今、冷凍庫ちょっと空いてた気がしてきたな」
Gusha「人はな、空きスペース見ると夢を入れたくなるんだよ」
Kenja「それっぽい事言って締めるな」
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