引き出しが閉まらない理由
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Gusha「この前さ、キッチンの引き出し開けたら、“パァン!”ってなって」
Kenja「何その破裂みたいな開き方」
Gusha「100均グッズが飛び出してきた」
Kenja「詰め込みすぎなんだよ」
Gusha「でもさ、全部“いる”んだよ。謎の細いトングとか」
Kenja「その時点で怪しいな」
Gusha「あと、卵の黄身だけ取るやつ」
Kenja「使った回数は?」
Gusha「二回」
Kenja「ちっ」
Gusha「でも二回とも“うわっ!”ってなった」
Kenja「感動のコスパだけ異常に高いな」
Gusha「100均って、“便利”より先に“試したい”が来るんだよな」
Kenja「まあ、それはちょっと分かる」
Gusha「店内歩いてるとさ、“人類ここまで来たか”ってなるじゃん」
Kenja「100円で文明を感じるな」
Gusha「この前も、袋を立てるクリップ買ったのよ」
Kenja「ああ、調理中に袋固定するやつ?」
Gusha「そうそう。ポテチの袋が急に自立した」
Kenja「言い方が怖いんだよ」
Gusha「しかも二個入り」
Kenja「そこは100均らしいな」

Gusha「でもさ、不思議なのが、“なくても生きていける物”ばっかなんだよ」
Kenja「まあ、生活必需品ではないな」
Gusha「なのに、一回使うと戻れないやつある」
Kenja「例えば?」
Gusha「味噌溶かす棒」
Kenja「あるな」
Gusha「あれ使った瞬間、“今までの俺、何してた?”ってなった」
Kenja「箸で頑張ってた時代な」
Gusha「味噌が逃げるんだよな」
Kenja「逃げるっていうか、溶けにくいだけだろ」
Gusha「でもあの棒、“絶対逃がさない”って顔してる」
Kenja「道具に人格を見出すな」
Gusha「あと、スポンジ置きも地味にデカい」
Kenja「あー、浮かせるタイプ?」
Gusha「そう。あれでシンクの“じめ…”が減った」
Kenja「“じめ…”って湿気を擬音で言うな」
Gusha「キッチンって、ちょっと“じめ…”るだけで急に負けた気分になるじゃん」
Kenja「……まあ、それはある」
Gusha「だろ?」
Kenja「でも100均って、たまに寿命短いのあるからな。便利でも、“あっ壊れた”って瞬間ある」
Gusha「ある。でも、なんか許しちゃうんだよ」
Kenja「安いから?」
Gusha「いや、“試させてくれてありがとう”感」
Kenja「何その別れ方」
Gusha「“短かったけど楽しかったぜ”って」
Kenja「キッチングッズとの関係性が重いんだよ」
Gusha「でもさ、高いやつって、“失敗したくない”が先に来るじゃん」
Kenja「ああ、それはあるな」
Gusha「100均は、“とりあえずやってみるか”が軽いんだよ」
Kenja「確かに、“試行錯誤のハードル”はかなり低いかもな」
Gusha「そう!だから気づいたら、自分のキッチンがちょっとずつ変わってる」
Kenja「小さい改善の積み重ねか」
Gusha「なんか、“暮らしをいじってる感”あるんだよ」
Kenja「その言い方すると急にクリエイターっぽいな」
Gusha「俺、昨日もシンク下の収納いじって二時間消えた」
Kenja「消えるな」
Gusha「途中から、“これ完成したら人生変わる”って気持ちになってた」
Kenja「収納で人生変えるな」
Gusha「でも完成した瞬間、めっちゃ気持ちいいんだよ」
Kenja「……まあ、分からなくはない」
Gusha「あら?」
Kenja「……“100円で生活の引っかかり減る”のは普通に強いと思う」
Gusha「そうなのよ。“劇的に幸せ”じゃないんだけど」
Kenja「地味に効くんだよな」
Gusha「気づいたら、“あれ?最近キッチン嫌じゃないな”になる」
Kenja「……それ、結構デカい変化かもな」
Gusha「今度一緒に行く?」
Kenja「いや、俺は別に」
Gusha「絶対、“味噌溶かす棒”の前で止まるよ」
Kenja「……まあ、一応見るだけなら」
Gusha「もうカゴ持ってる顔してる」
Kenja「持たねえよ」
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